Fishing area
漁場
勝倉漁業では勝栄丸船団として母港の気仙沼港を出港し、太平洋やインド洋を操業し、ミナミマグロ、メバチマグロ、キハダマグロを漁獲する第七勝栄丸と第123勝栄丸、そして、大西洋のラスパルマス港を基地とし、北中部大西洋でクロマグロ、メバチマグロ、キハダマグロを漁獲する第一勝栄丸と第127勝栄丸の4隻を所有しています。
約9~10ヵ月に及ぶ航海中は、外国の港や洋上補給船から船の燃料や食料を補給して操業を続けます。よく利用する外国の港は、ラスパルマス(スペイン領カナリア諸島)、ベノア(インドネシア)等があります。
About fishing methods
遠洋まぐろ延縄漁法とは
まぐろ延縄(はえなわ)漁法は、約150kmにもなる一本の長い縄(幹縄:みきなわ)に、約3000本の釣り針付きの縄(枝縄:えだなわ)を取り付けて海中に垂らす漁法です。この漁法は、大型のまぐろの魚群から間引くように捕獲する「資源にやさしい漁法」であり、江戸時代の日本で開発されました。
まぐろ延縄漁船の日々は、明け方近くに船尾から海中に縄を投げ込む投縄(とうなわ)から始まります。餌にはイカ、アジ、サバ等が使われ、投縄では枝縄以外にも所々に浮球や無線で位置を知らせるラジオブイが幹縄に取り付けられ、狙った深度に餌を仕掛けます。投縄作業が終わると、2~3時間待機し(縄待ち)、まぐろがかかるのを待つことになります。
縄待ちが終わると、縄を引き揚げる作業(揚縄:あげなわ)が始まります。揚縄はまぐろを引き上げるだけでなく、縄の回収や絡まった縄の修復などが含まれ、時には12時間以上かかることもあり、作業は深夜にも及びます。
投縄は交代制で行われ3~4日に一度当番となり、その前日は揚縄を早めに切り上げるなど、乗組員全体で時間を調整しながら作業にあたっています。
遠洋まぐろ延縄漁船で捕獲されたまぐろは、直ちにエラ、内臓、ヒレを取り除かれ、血抜きが行われた後、マイナス60度の超低温で急速凍結されます。約36時間かけて魚体の芯まで凍結されたまぐろは、水揚げまで凍結庫と同じマイナス60度の魚鎗に保管され、皆様の食卓に届くまで釣り上げたままの鮮度を保つことになります。
Fish species
魚種
-
クロマグロ
北大西洋、地中海、日本近海で獲られ、最も大きく育つまぐろの一つで、脂の乗りもよく、まぐろの中でも最高級品です。体長は300cm、体重400kgにもなります。 別名:本マグロ
-
ミナミマグロ
オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ沖の南半球低水温海域で獲られ、脂乗りが良い高級マグロです。体長200cm以上、体重150kgになります。 別名インドマグロ
-
メバチマグロ
日本で最も流通しているまぐろで、赤道を はさんで南北の緯度35度にわたる広い海域で獲られます。目が大きくぱっちりとして大きいことからこの名がつきました。
体長200cm、体重100kg以上になります。 -
キハダマグロ
メバチとほぼ同じ海域で獲られます。体型がスマートで、あっさりした赤身の味が特徴です。肌が黄色いことから黄肌マグロと呼ばれています。
体長は150cm、体重100kg近くまでになります。 -
ビンチョウマグロ
世界中の海で広く獲られている小型のマグロです。多くは缶詰用ですあ、脂ののったトロビンは生食用として人気です。長い刀状の胸ビレが特徴です。体長は1m前後。
別名:ビンナガマグロ、トンボ